心房粗動

心房粗動(AFL)とは

心房粗動は弁膜症や心筋症など心房に負荷がかかるような心臓病がある場合や、高血圧のために心肥大が起きている場合などにおこりやすい不整脈です。

心房が規則的に高頻度で興奮した状態で、心電図上P波にかわって240〜330回/分の規則正しいノコギリの歯状の波(F波)を示します。

心房粗動では多くの場合三尖弁輪の周りを電気信号が周っている状態になっており、1回の旋回で1つのF波が形成されます。

心電図の特徴

・P波の欠如

・F波を認める

・F波とQRS波の関係が2:1、3:1、4:1と一定の割合を示す

①通常型(common type)Ⅱ、Ⅲ、aVF、V6誘導に陰性F波の心房興奮を認める。

②非通常型(uncommon type)V6誘導で陽性F波を呈するもの。

心房が240/分で興奮していても、4回に1回しか心室に興奮が伝わらないと60/分の脈拍数となり、動悸はあまり感じません。

RR間隔は規則性がある場合が多いですが、房室伝導比が2:1から3:1に変わっているような心電図の時はRR間隔が不整になります。

2:1の心房粗動ではF波が隠れていてわかりづらいことがあります。

心房細動と心房粗動の違い

心房細動心房粗動の違いは電気刺激が発生している場所心房の興奮回数の違いによって区別されています。

心房細動は心房内のいろいろな場所から電気刺激が発生していて、その興奮は不規則で1分間に350回以上おきています。

心房粗動は右心房内を電気刺激が旋回している状態で、その興奮は規則的で1分間に250〜350回起きています。

心房細動は心房のリズムが不規則になるため心室のリズムも不規則となりますが、心房粗動では心房と心室のリズムは規則的になります。

心房粗動の注意点

心房粗動は心房が300回/分と早い頻度で興奮していますが、規則的であること、心房細動と比べるとゆっくりとしていて心房の収縮性も保てれていることから、左心房内に血栓が形成されることは心房細動に比べれば少ないようですがですが、血栓ができることもあります。

また心房粗動は心臓病がある例に起こることが多いので、心房粗動による頻脈を放置すると心不全の原因となることがあります。

1:1の房室伝導になると著明な頻脈となり、ショック症状や失神などを起こすこともありますので、心房粗動の患者さんを見る時は、心電図変化、自覚症状の有無に注意が必要です。

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