炎症反応(CRP、赤沈)

生体内で起こっている炎症反応をみる場合、血清中のCRP(C反応性蛋白)、赤沈(赤血球沈降速度、ESR)により検査をします。

基準値

CRP:<0.3mg/dl

赤沈:男2〜10mm/1時間、女3〜15mm/1時間

CRPと赤沈
CRP

感染症などの炎症により刺激されたマクロファージや間葉型細胞が分泌するサイトカインに反応して肝で産生される急性期反応性蛋白です。急性炎症や組織崩壊があるときに血中に増加します。

細菌やウイルスに感染するとその患部では炎症が起こります。炎症は身体を守る反応で、損傷部から異物の侵入を防いで、組織を修復するという段階を踏みます。必要な物質や細胞を供給するため、患部への血流量が多くなり、患部が赤く腫れることになります。さらに受傷部では白血球が集まり、組織修復に必要な細胞や物質を集めるために信号となる物質(サイトカイン)を出します。この信号は血液中に入って全身に伝えられ、これに反応した肝臓がすぐに合成し、血液中に放出するタンパク質んぼ一つがCRPです。

炎症反応の有無の評価、感染症、リウマチ膠原病の活動性のグローバルな指標として用いられます。

CRP上昇=細菌感染症ではなく組織の障害・壊死(心筋梗塞、熱傷、手術、外傷)、悪性疾患、出産、激しい運動、精神疾患などさまざまな原因で上昇します。またCRP上昇の程度が重症度を表すものでもありません。

CRPは炎症の発生から数時間以内に上昇し、炎症の消退後は最大でも2日間で低下しはじめます。

赤沈

血液に抗凝固剤を加えて凝固しないように放置し、赤血球が沈降し、血漿の一部が上方に分離されてくる現象を計測したものです。赤血球の沈降する速度をみる検査で、フィブリノーゲン、補体などの急性相反反応物質や免疫グロブリンの増加を反映することから、慢性炎症、やや経過した急性炎症の活動性を把握できます。

妊娠、貧血、脱水など炎症以外の条件にも影響を受けます。

赤沈亢進は炎症の発生から約48時間後から認められ、炎症消失後7日間程度持続します。

CRPが上昇する疾患

・感染症(ウイルス、細菌、真菌、抗酸菌)  ・リウマチ熱

・結節性紅斑  ・リウマチ性疾患  ・クローン病

・家族性地中海熱

・組織障害・壊死(大動脈解離、深部静脈血栓症、心筋梗塞、腫瘍塞栓、急性膵炎、手術後、熱傷後、骨折後)

・悪性腫瘍(リンパ腫、癌、肉腫)

赤沈が亢進する疾患

・妊娠   ・貧血   ・感染症   ・膠原病活動期

・悪性腫瘍 ・組織障害、壊死  ・肝疾患  ・骨髄腫  

・マクログロブリン血症  ・良性M蛋白血症

赤沈が遅延する疾患

・脱水  ・多血症  ・DIC  ・無γグロブリン血症

原因不明のCRP上昇

CRP上昇があり、原因がはっきりしない場合、まずバイタルサイン、全身状態から緊急性の有無を評価します。緊急性があると判断すれば重症感染症を想定して対処します。緊急性がなければ、感染臓器がわかりにくい血流感染(感染性心内膜炎、菌血症・敗血症)、深部膿瘍、悪性腫瘍、骨髄腫、リウマチ性多発筋痛症、側頭動脈炎などの検索を行います。

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